2024/03/01

熱交換器の清掃を減らしたい!【地下水利用のお客様からのご相談】

熱交換器の清掃を減らしたい!【地下水利用のお客様からのご相談】

お客様から実際にいただいたお悩み・ご相談にお答えします!

Q 《プレート式熱交換器》を地下水で運用中。清掃頻度が高くて困っています。

炭素製品を製造してる工場様からのご相談です。
「現在《プレート式熱交換器》を使っている。熱交換用の流体として地下水を使っているためか、パイプ内に汚れが堆積しやすい。温度交換効率が低下すると製造ラインにも支障をきたす」とのお悩み。
負荷がかかって商品電力が増大することを防ぐためにもこまめに清掃しているが、現状あまりに頻度が高いので、なんとか回数を減らす方法はないかとお問い合わせいただきました。
過去に、フート弁(フートバルブ)やストレーナを使用したことがあるものの、いずれもすぐに熱交換器が詰まってしまって解決には至らなかったと言います。

A 水に混じった泥をブロックすれば、《熱交換器》の清掃頻度は減らせます!

問題は、周辺エリアの水田の泥?

伺うと、工場の立地は、周辺に水田の広がるエリア。お話の状況から、汚れの原因は、用水として使う地下水に含まれる「泥」ではないかと推測されました。
水田の泥は、粒子が細かく粘度が高いのが特長です。
そのためフート弁やストレーナではキャッチしきれず、《熱交換器》の中に入り込んで堆積しているものと考えられます。

このケースでの解決策は、取水(地下水)のろ過精度を高めて《熱交換器》に泥が侵入するのを防ぐこと。
粘着質の泥の性状に適したフィルター・エレメントの選定が必要です。

用水ラインの固液分離

 

《熱交換器》もフィルターも清掃いらず! ボールフィルターが根本解決

ただし、いくら細かいフィルターで泥の粒子をキャッチしても、その泥でオートストレーナが目詰まりするのでは、掃除の手間は一向に減りません。
だからオススメしたいのが、オートストレーナ。
自動洗浄機能があれば、フィルターが目詰まりする前に汚れを洗浄・排出するため、《熱交換器》をクリーンに保ち、清掃頻度を減らすことが可能です。

とはいえ、自動洗浄機能を備えていれば掃除不要なのかといえば、そうとも言い切れないのが現実です。
水田の泥は細かい上、フィルターに固着しやすい粘土質です。
オートストレーナの「洗浄能力」こそが、根本解決の鍵なのです。

例えば、ブラシやスクレイパーで物理的にかき取る洗浄方式では、フィルターのメッシュにスラッジを詰まらせ、洗浄不能になる可能性があります。
また、サイクロン洗浄の場合、スラッジの比重が小さいと洗い切れない可能性も残ります。

一方、ボールフィルターのオートストレーナの洗浄力は強力です。
洗浄のときには、ろ過とは逆の流れ(逆流)を作ってフィルターから泥汚れを剥がし、強力な「パイロット流」で隅々まで洗い落として自動排出します。

水の濁りが大きい(泥の混入が多い)時には、自動的に洗浄頻度を高めて、フィルターを常にクリーンな状態に維持。
後続の《熱交換器》に泥が侵入するのを、しっかりブロックします。

つまり、ボールフィルターの自動逆洗オートストレーナなら、お悩みを根本解決し、清掃作業からの解放を実現できるということ。
洗浄時でもラインの水流・水圧を落とさない仕組みだから、製造ラインを止める必要もありません。

 

《熱交換器》前後へのオートストレーナ導入実績

ボールフィルターは、世界中のあらゆる業界に導入実績のあるオートストレーナブランドです。
特に、様々な場面で活用される《熱交換器》の流体ろ過・固液分離に導入実績があります。
下記は、《熱交換器》を含むラインへの導入の一例。地下水だけでなく河川水や海水でも、取水ラインだけでなく循環ライン・排水ラインでも大活躍しています。

実例1 海水の取水ラインへの導入

  • 用水の固液分離をすることで、後続の機器(熱交換器、クーラー、チラー、ヒートポンプなど)を保護。
  • このケースでは、使った水を再利用/場外排出するための粗ろ過にもオートストレーナを採用。

工場設備・排水ラインでの実績

実例2 工場の循環ラインへの導入

  • プロセス水の循環ラインで、《熱交換器》を含む生産設備の前に設置。水中の異物を除去し、後続の機械設備を保護。

製造ラインの固液分離

実例3 火力発電所の循環水・冷却水にも

  • 取水後の二次ろ過・固液分離し、水質を清浄化。
  • タービンやボイラーの稼働に使う水の循環ラインに設置し、水中の異物を除去。
  • 《クーリングタワー》《復水器》の前に設置し、機械を保護。

火力発電での実績

《熱交換器》とは?

《熱交換器》とは、加熱や冷却に使われる装置です。
熱は温度の高いものから温度の低いものに流れるという原理を活用したしくみで、流体(液体や気体)を媒介として熱をコントロールし、「加熱」「冷却」、「適温の維持」、さらに「蒸発」「濃縮」などを行います。
パネル式熱交換器、シェルアンドチューブ式熱交換器、クーリングタワー(冷却塔)、ボイラーほか多様な種類・構造があり、目的に応じて使い分けられています。
熱交換器

使われる流体の種類や流量、ラインの状況によって、適したオートストレーナは異なります。
《熱交換器》に関わる流体ろ過について、エビデンスのある解決策をお望みなら、まずは「ボールフィルター」にご相談ください。

■ご相談だけでも結構です。製品を熟知したセールスエンジニアがお応えします!

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